2021年度の研究・事業への助成応募件数は、19件でした。

2022年4月15日 秋田キャッスルホテルにて助成金贈呈式を行いました。
助成金贈呈式は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、受賞者及び関係者のみの少人数にて短時間での開催とさせて頂きました。

2022年度の募集は2022年10月1日〜翌年1月31日を予定しております
贈呈式2022.jpg
テーマ【PCRを用いた新たな癌診断方法の開発・秋田発の独自技術により
​             アフターコロナ時代のPCR装置の活用を目指す】〔助成金 100万円〕

明石 英雄 様  

秋田大学大学院医学系研究科形態解析学・器官構造学講座 助教

・具体的な取組み及び期待される効果

 秋田県は高齢化率・がんによる死亡者数が全国一であり、また、過疎化が進む中でどのように地域医療を維持していくかが大きな課題となっている。本研究では、PCRを用いた従来の千倍以上の感度を有するヒトゲノムDNA検出法(秋田大学取得特許)をコア技術とし、秋田大学大学院医学系研究科腎泌尿器科学講座、プレシジョン・システム・サイエンス株式会社/エヌピーエス株式会社との共同研究により、がん診断の実用化に向けた実証研究を行うとともに、秋田県立大学等とも連携して詳細な遺伝子配列解析を行い、秋田発のがん診断方法開発を目的とする。本研究の成果は、コロナ禍により医療・保健現場に整備されたPCR検査体制をがん診断に活用し、通院回数を減らして患者・地域医療現場の双方の負担軽減に繋がることが期待できる。

 テーマ【秋田の女性の日常にプレコンセプションケアを
​                   ・生殖可能年齢女性へ向けた情報提供からフォローアップ体制まで】〔助成金 50万円〕

藤嶋 明子 様   

秋田大学医学部付属病院 産婦人科

・具体的な取組み及び期待される効果

 安全な妊娠・出産につなげるには「妊娠前からの適切なヘルスケア(プレコンセプションケア)」について広く周知することが不可欠である。本研究では将来妊娠する可能性のあるすべての秋田県内女性を対象に情報提供を行うウェブサイトを開発する。本サイトはアンケート回答後にテーラーメイドされたアドバイスが表示される形式を目指しており、効率的な情報周知に加え、アンケート結果の集計により秋田県の女性が抱える健康課題を把握することが可能となる。ウェブサイト、リーフレットデザイン、SNSを用いた発信にあたっては、より多くの女性に訴求するため、秋田公立美術大学と連携する。本研究では県内女性の健康意識の向上と早期介入を通じて、不妊症の減少、周産期医療の向上、出生数の増加、将来の子どもの健康を目指す。

 テーマ【八郎潟・八郎湖の埋もれた資源を再発掘し、
​                                          その魅力を実感できる新しい体験ツアーの開発】〔助成金 50万円〕

谷口 吉光  様   秋田県立大学地域連携・研究推進センター 教授

・具体的な取組み及び期待される効果

   干拓前の八郎潟は魚介類など地域資源の宝庫であり、漁業、佃煮業、飲食業、観光業等が盛んだったが、現在では「汚い」というイメージが定着して、本来の魅力は忘れられている。本事業はこの悪循環を断ち切り、八郎潟・八郎湖の地域資源を再発掘し、その魅力を実感できる新しい体験ツアーを開発する。1年目は14名の若者たちと「八郎潟・八郎湖資源発掘チーム」(愛称 チーム86GO!)を結成し、7回のワークショップ(うち1回は現地調査)を行い、結果を「八郎潟お宝マップ」にまとめた。2年目は地域内外の人々を対象とした体験ツアーを実施する。八郎湖のイメージを好転させ、地域の産業復活につなげることをめざす。

 テーマ【白神山地に関する文化的基礎的資料の作成 ~白神山地周辺地域の
​                                               歴史・文化・自然に関する知の体系化への取組み~】〔助成金 50万円〕

山下 祐介様  東京都立大学人文科学研究科 教授

・具体的な取組み及び期待される効果

   本研究は、環白神地域の歴史・文化に関する総合的な情報収集を行い、白神山地の文化的資産性を再確認することで、世界自然遺産の価値をより一層際立たせることを目的とする。これまで自然分野に比べて意識されることの少なかった、白神山地周辺地域の歴史・文化に焦点を当てた総合的な情報を構築し、地域・分野ごとに整理した基礎的資料を作成する。その資料作成を通じて、環白神地域の人々が、白神山地をどのように捉え、どのように関わってきたかを明らかにすることから、この世界遺産のさらなる重要な価値を提示していきたい。本研究で作成した資料をもとに、環白神エコツーリズム推進協議とともに世界遺産登録30周年事業として、出版および講座(オンラインなど)やツアー、白神検定等の実施を企画していく予定である。

 テーマ【「ケア・ものづくり」による地域共生社会実現に向けたアクションリサーチ】
​                                                                                                                                             〔助成金 50万円〕

安藤 郁子 様   秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻 准教授

・具体的な取組み及び期待される効果

   秋田市新屋地域をフィールドに,「ケア×ものづくり」をテーマとした,地域に暮らす多様なひとびとがゆるやかにつながり支え合う「コミュニティ・居場所」づくりを行う実践研究である。学生・子ども・障がいのあるひと・高齢者・町内会の方などの地域に暮らす多様なひとびとが参加し,やきものの窯をつくること,つちを掘って粘土を用意することからはじめて,薪で窯を焚いてやきものを完成させる。その協働するプロセス全体を通し,年齢や属性にかかわらず,誰もがゆるやかに知り合い,つながり,支え合う,「新しい地域のつながり」「新しい相互に助け合うちから」のある居場所づくりを行う。本研究によって、地域共生社会を指向したプラットフォーム構築の足がかりとしたい。