公益財団法人伊徳地域振興財団設立趣意書
公益財団法人 伊徳地域振興財団
代表理事 伊藤碩彦
私達の住んでいる秋田県は全国で最も人口減少が著しく、また少子高齢化も深刻な状況です。人口が減少すると学校や病院、商店などが立ち行かなくなり、住みにくくなるので更に減少に拍車がかかることになります。
何とかしてこの減少を食い止めようと、行政や商工団体などもいろいろ手を尽くしているようですが、大都市と違って地方の場合はなかなか難しいのが現状です。要は如何にして雇用を増やし所得を上げるかということですが、思うように進んでいません。
しかし全国を見回すとあちこちに成功事例が見られます。県内でも大潟村は大規模な農地を使って生産性の高い農業を実現し、高い所得水準で人口減少に歯止めを掛けていますし、「北限の桃」や「どじょうの養殖」なども最近話題になっており、地方でも付加価値の高い事業が成立する余地はまだまだ存在すると感じています。
ただし、よく言われる秋田の県民性、つまり消極的で現状維持型の意識を変えて、もっとチャレンジ精神を持たなければ、なかなか人口減少にはブレーキが掛からないのではないかと考えます。
このため今般「公益財団法人 伊徳地域振興財団」を設立し、地域の産業振興、人口減少・少子高齢化等の課題克服、および特色のある事業育成等に対し、微力ながらお手伝いをさせて頂くことと致しました。
その骨子は、県内は元よりインターネットも活用し、全国の大学や研究機関から、秋田県やその周辺などの、似たような環境にある地域を元気にする提案を募集し、選考・審査の上で助成を行うものです。
募集要項は別紙の通りですが、評価のポイントは以下の3点としております。
① 卓抜したアイデア(企画力)
② 旺盛なチャレンジ精神(実行力)
③ 期待される成果(実現性)
年間の助成金額は300万円、1件当たり最大100万円とします。優れた提案は公表し、多くの人々が参考に出来るようにします。この財団設立が大学や研究機関と連携を強める一つの機会になればと願っております。
ささやかな財団ですが、多くの有益なご提案を頂けることを期待致しますとともに、人口減少・少子高齢化に歯止めを掛ける一助になれば幸いです。
2017年11月吉日